「300kmを自転車で走る」というのは非サイクリストからはもちろん、普段トレーニングやロングライドしている人からしてもなかなか考えられない挑戦かもしれませんが、適切な準備と計画があれば達成可能です。
100km、200kmとはまた違う世界で、走り切った後の達成感はなかなか味わえるものではありません。キャノンボール(東京-大阪間550km)や300kmを超えるブルベを目指す人にとっても第一歩となるでしょう。
今回の記事では、松山〜しまなみ海道〜鞆の浦の往復330kmを走破した経験から、300kmを超えるロングライドのルート計画から装備、走行中のポイントなど踏まえて、詳細にご紹介します。300km超えのロングライドに挑戦しようと思っている方々へ向けて、具体的なアドバイスと実体験をお届けします!
はじめに
ライドの概要
愛媛県松山市を出発し、しまなみ海道を経由して広島県福山市の鞆の浦までの330kmを走りました。ルートは以下の通りです:
- 出発地:松山
- 経由地:しまなみ海道(今治、大島、伯方島、大三島、因島、生口島、尾道)
- 目的地:鞆の浦
- 総距離:330km
- 走行時間:13時間13分
- 総時間:15時間47分
- 平均速度:25km/h
Stravaのログを貼っておきます!
300kmというライドの目的
まあこれはどうでもいい話ですが、なぜ300kmに挑戦したのかというと、2つ理由があります。
- 自分の限界への挑戦:今までの最高は270kmでしたが、まだまだ余裕だったので、どこまでいけるのかを試してみようと思いました。
- キャノンボールへのステップ: 20代のうちに、キャノンボールに挑戦してみたいと思っています。まだまだ道のりは長いですが、その第一歩になるのではないかと思いました。
準備と計画
結論、この3つさえ準備しておけば、どうにかなると思います。
- ルートの把握
- 補給食
- 緊急時の対応
もちろん他にも色々ありますが、基本はこの3つです!
ルート計画の詳細(出発地、目的地、経由地)
詳細なルート、経由地の通過時間を計画立てました。
- 4:30:自宅(松山)出発
- 6:30:しまなみ海道スタート(今治)
- 12:00:しまなみ海道終わり(尾道)
- 13:15:鞆の浦到着
- 14:00:ちょっと休憩・観光して鞆の浦出発
- 15:00:しまなみ海道スタート(尾道)
- 18:30:しまなみ海道終わり(今治)
- 20:30:帰宅
最低でも5箇所ほど経由地と通過時間を計画しておくと良いです。それぞれ、自分のレベルから考えられる平均速度から経過時間を算出し、15分は余裕を持っておきましょう。
今回はフェリーに乗る予定はなかったので、多少遅れても問題ないという気持ちの余裕がありましたが、フェリーを利用する場合は、なおさら余裕が必要です。
また、曲がるところの把握です。できるだけ国道沿いで、曲がる回数が少ないようにルートを決めましょう。さらに、曲がるところをGoogle Earthで調べておいて記憶しておくとより万全です。
装備・アイテム
自転車の装備とアイテムです。
- サイクルコンピュータ
- 前後ライト
- 600mlボトル1つ
- ツールボトル
- サドルバッグ
まだ涼しい5月だったので、水分用のボトルは1本にしました。ボトルケージ、サドルバッグの中身はこんな感じです。
- 工具・スペアパーツ:
- GIANT チューブレスタイヤ修理キット
- チューブ1本
- ミニポンプ
- 六角レンチセット
- 軍手
- 食料・補給食:
- 1本120kcalほどのバー4本
- アミノバイタル2本
- 200kcalほどの和菓子(饅頭)2個
- その他:
- ウインドブレーカー(雨や風を凌げるような羽織もの)
- 日焼け止め
- スマホ充電器
- 免許証
- 銀行のキャッシュカード
- 現金(20000円を万札、千円札、小銭に分けて)
パンク修理用品、補給食は必須です。1時間に200kcal以上は取るようにすると、ハンガーノックにならなくてすみます。また、たとえ暑くなくても水分補給はこまめにしましょう。
重要なところなので全部マーカーを引きました(笑)
ライド当日
雨でした。ザーザー降りではなかったですが、しまなみ海道を抜ける6時間くらいはほとんど小雨に打たれていました。
このような時に備えて、ウインドブレーカーは必須です。
しまなみ海道の遠回りルートを通ったので、アップダウンが激しかったですが、登りでもパワーは抑えます(パワーメーターがない方は、自分の感覚を頼ってください)。下りでも脚を止めずに軽く回す方が良いでしょう。
雨が上がった後も天気は微妙でしたが、かなり順調に進むことができ、予定通り13時ちょうどに鞆の浦に到着しました。
スマホの充電がかなり減っていたのでコンビニで30分近く充電し、鞆の浦を少し観光し、これもまた予定通り14時に出発です。
レトロな街並みと穏やかな空間で、とても落ち着くいいところでした
15分ほど走ったところで、ハプニング発生です。
突然腹痛に襲われ、走行するのもやっとでした。これでは到底帰れそうにありません。
コンビニ休憩で一気に食べてしまったのがダメだったようで、近くのドラッグストアまで頑張って、消化を促進させる薬を買いました。買った薬↓
イラクナ:https://www.kobayashi.co.jp/seihin/irkn
おかげでお腹の調子もマシになり、30分近くロスしたものの、無事帰路に着くことができました。
帰りは脚がまだまだ残っていたので、帰りのしまなみ海道ではそれなりの強度で走り、20:15ごろに帰宅しました。
振り返りと感想
今回のライドでの反省点は以下のとおりです。
- モバイルバッテリーを携帯する。
- 一度に一気に食べない。また、腹痛の薬を携帯する。
スマホの充電のために想像以上に時間を食ってしまったので、モバイルバッテリーにしておけば良かったとやや後悔しました。
また、食事による腹痛があり得るので、腹痛の薬もあった方が良いかと思います。これも緊急時の対応の一つだと今回のライドで学びました。
さいごに
本当に今回の330kmライドはめちゃくちゃ楽しくて、こんな距離を走れるんだ!と自信にもなりました。
これからヒルクライムレースやもっと長い距離のロングライドに挑戦していく予定ですが、330kmに挑戦したからこそ見つかる景色、広がる世界があると思っています。
ぜひ一度、しっかり準備、対策をして、300km超えのライドに挑んでみてください!