AWS OrganizationsとIAMの違い – SAAに向けて解説

クラウド/インフラ

AWSを利用する際、AWS OrganizationsIAM(Identity and Access Management)の違いを理解することは、効果的なリソース管理とセキュリティ強化に不可欠です。本記事では、これら二つのサービスの目的や機能、そして具体的な違いについて解説します。

AWS Organizationsとは

AWS Organizationsは、複数のAWSアカウントを一元的に管理するためのサービスです。組織全体でのポリシー適用やコスト管理を容易にし、セキュリティとガバナンスの強化を図ることができます。

主な機能

  • アカウントの一元管理
    複数のAWSアカウントを組織化し、集中管理が可能です。
  • サービスコントロールポリシー(SCP)の適用
    組織全体や特定のアカウントグループに対して、利用可能なサービスやアクションを制限するポリシーを設定できます。
  • コスト管理の統合
    全アカウントの請求情報をまとめて管理し、コストの最適化を支援します。

AWS IAMとは

AWS IAM(Identity and Access Management)は、AWSリソースへのアクセスを安全に管理するためのサービスです。ユーザーやグループ、ロールに対して詳細なアクセス権限を設定し、リソースのセキュリティを確保します。

主な機能

  • ユーザーとグループの管理
    個々のユーザーやグループを作成し、特定のAWSリソースへのアクセス権を割り当てます。
  • ロールとポリシーの設定
    特定のAWSリソースへのアクセスを制御するためのロールとポリシーを定義します。
  • セキュリティ強化
    多要素認証やアクセスログを用いて、セキュリティを強化します。

AWS OrganizationsとIAMの違い

つまり、AWS OrganizationsとIAMの違いは、主な管理対象がアカウントかリソースへのアクセスなのかということです。Organizationsは複数のAWSアカウントの管理を中心に機能し、組織全体のポリシー設定やアカウント間のコスト管理に焦点を当てています。一方、IAMは個々のAWSリソースへのアクセス管理に特化しており、具体的なユーザーやグループ、ロールを通じてアクセス制御を行います。

SAA試験対策:AWS OrganizationsとIAMで抑えておくべきポイント

SAA試験では、AWS OrganizationsとIAMの違いを理解しておくことは非常に重要です。特に、組織全体の管理とアクセス管理の違いについて問われることが多いため、以下のポイントを押さえておきましょう。

  • AWS Organizationsの目的
    マルチアカウント環境を一元管理し、組織レベルでのポリシー適用やコスト管理を可能にする。
  • IAMの役割
    個々のユーザーやサービスのアクセス権を詳細に管理し、AWSリソースの適切なセキュリティを確保する。
  • サービスコントロールポリシー(SCP)
    AWS Organizationsで適用され、組織内のアカウント全体に対してサービスの使用制限を設定可能。
  • IAMポリシーとの違い
    IAMポリシーはユーザーやロールに対するアクセス制御を行うが、SCPはAWS Organizationsの管理下にあるアカウント全体に適用される。
  • 組み合わせての活用
    AWS Organizationsでアカウントごとのポリシー制御を行い、IAMで詳細なアクセス管理を設定することで、より柔軟なセキュリティ設計が可能になる。

これらを理解することで、試験での「アクセス管理」「アカウント管理」の違いに関する問題に対応しやすくなると思います。また、もちろん実務においても、AWS OrganizationsとIAMの役割を適切に使い分けることで、より安全で効率的なAWS環境を構築できます。

まとめ

AWS OrganizationsとIAMは、AWS環境における重要な管理ツールですが、その役割と機能は異なります。これらのサービスを適切に活用することで、AWS環境のセキュリティと効率性を向上させることができます。

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